従量課金
1959年9月16日に発表されたゼロックス914は、複写機を売りませんでした。月額95ドル、月2,000枚まで込み、超えたら1枚4セント。解約は15日前に言えばいい——顧客に有利なこの条件が、かえって信頼を作りました。売らなかった理由は美学ではなく、本体約3万ドルでは高すぎて売れなかったから。その苦肉の策で、会社は年率41%の成長を12年続け、25億ドル企業になります。「所有から利用へ」の代表例として、いまもSaaSの教科書に載っています。そしてこの「使った分だけ」の骨格——江戸の置き薬から、朱の線が届いているはずです。