替刃と本体
本体を入口に、消耗品で長く付き合う型。プリンタのインクにも、カプセルのコーヒーにも、ゲーム機とソフトにも流れています。そしてこの型の「教科書的な物語」自体が神話だったことは、上の訂正をどうぞ——教科書の元祖ネタほど、元祖本人はやっていませんでした。なお、特許が切れた瞬間に型が業界のものになるこの動きは、日本の回転寿司でもそっくり起きています(1978年に実用新案が満了した翌年から、各社が一斉に参入しました)。
神話の訂正
ジレットは最初から「本体を安く、替刃で儲けた」
特許が生きていた1904〜1921年、ジレットは本体を5ドルの高値に据え置いていました(競合の廉価版は1ドル)。特許が切れた1921年、旧型を1ドルの「ブラウニー」として出し直し、半年で300万個——替刃で稼ぐ型に転じたのは、特許の守りが消えたあとでした。ビジネスモデル史でいちばん有名な物語は、順序が逆だったのです(出典:Picker, University of Chicago Law Review, 2011)。