鉱山の持分
現存する世界最古の株式証書とされるのは、1288年6月16日の一枚です。ただし中身は「会社の設立」ではありません。ヴェステロース司教が甥から銅山の8分の1の権益を、荘園ふたつと交換で受け取った——いわば持分と不動産のバーター取引の記録でした。会社を作ろうとして書かれた紙ではないのに、後世「世界最古の株式証書」と呼ばれることになります。組織として認められるのは59年後、1347年の勅許状から。この山の会社は形を変えて生き延び、いまは製紙のストラエンソです。※「世界最古」は社伝と一部の観察者による通説で、1963年のTIME誌もすでに「1288年は最初の文書記録にすぎず、実際の創業年は誰にも分からない」と書いていました。