検索連動広告
二〇〇〇年十月二十三日に始まったグーグルのアドワーズは、参加した広告主が約三百五十社、料金は表示回数あたりで、一番上の枠が千回あたり十五ドルでした。いまの形とはまるで違います。検索した言葉に連動して出し、クリックされたときだけ課金する形になったのは二年後の二〇〇二年。さらに「一番高く払った広告主が一番上に出るわけではない」設計——入札額に品質のスコアを掛けて順位を決める仕組み——が固まるのは、そこから三、四年あとでした。いまの姿は、始まりから四段階を経てできています。ペニープレスから百六十七年、「広告が払う」の川はここで史上最大の流量になりました。アルファベットの売上のおよそ四分の三は、いまも広告です。ちなみに訴訟の決着は、グーグルが持ち株を渡す形でつきました。オーバーチュアを買収していたヤフーに、二百七十万株。上場価格で換算すると二億三千万ドルほどになります。晴れ舞台の十日前に、静かに借りを返していたことになります。
神話の訂正
クリック課金のオークションはグーグルの発明
発明したのはビル・グロスです。彼のGoTo.comは一九九八年六月、入札でキーワードの掲載順位が決まり、クリックされたときだけ課金する検索エンジンを始めました。グーグルの創業より前、アドワーズがクリック課金になる四年前のことです。二〇〇二年、GoTo.com改めオーバーチュアはこの特許でグーグルを訴えます。決着したのは二〇〇四年八月九日——グーグルが株式市場にデビューする、十日前でした。